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2004年03月

東洋熱工業株式会社から博士(工学)誕生

東洋熱工業株式会社から博士(工学)誕生

東洋熱工業(株)から博士が誕生した。技術統轄本部・技術研究所に所属の吉野一副参事(34歳)は2004年3月19日に、武蔵工業大学から「地下駐車場内の換気効率・必要換気量に関する研究」という業績に対して博士号(工学)を授与された。吉野副参事はかねてより取り組んでいた換気に関する研究で、武蔵工業大学 工学部 建築学科 近藤靖史教授のすすめと強力なご指導を得て、勤務のかたわら大学院博士課程 建築学専攻に籍を置き研究を進めてきた。      

学位論文について

学位論文は、地下駐車場内の換気効率に影響を与える種々の要因及び必要換気量について系統的にCFD(数値流体力学)を主に、実験も含めて検討し、どのような換気システムが換気効率を改善する上で望ましいかを論じている。この論文で展開された内容・プロセスは、地下駐車場以外の空間であっても、水平方向にスケールの大きな空間であれば適用可能であり、換気に関する設計プロセスや技術の発展に寄与するところが大きい。

職歴及び研究歴

吉野副参事は、1992年に当社に入社し、技術研究所に配属され、「一方向流動物飼育ラックの研究開発」や「室内における換気効率に関する研究」に従事した。この「室内における換気効率に関する研究」を通じて武蔵工業大学 近藤教授と、1998年より「地下駐車場における換気性状・換気効率に関する研究」を共同研究として開始し、2002年度より研究に注力して今回の学位取得につなげた。吉野副参事は他大学の金属工学科卒業の学士であったが2年間の早期で博士号を取得した。

所属学会や活動について

吉野副参事は現在、日本建築学会と空気調和・衛生工学会に所属し、主に空気調和・衛生工学会で活動を行っている。空気調和・衛生工学会では空調設備委員会の工場換気小委員会、産業換気小委員会、労働空気環境小委員会などに委員および幹事として参加している。また昨年札幌で開催された換気に関する国際会議「Ventilation 2003」では国内組織委員として参加した。

その他の話題

東洋熱工業に在籍中の博士号取得は今回初めてであるが、1980年に当社に入社し2002年3月まで技術研究所で研究に従事し、2002年4月に職業能力開発総合大学校の助教授に転出した、橋本幸博助教授は同年7月に日本大学より博士号を授与されているので、実質的には吉野一副参事は2人目の博士号取得者とも言える。

本人のコメント

私が学位取得に至った背景ですが、それは武蔵工業大学 近藤靖史教授との出会いに始まります。1996年日本建築学会年次大会(滋賀)で私が始めて学会で論文発表した際、近藤先生から質問を受け、それがきっかけとなり、共同研究が始まりました。

近藤先生とは今まで多くの研究テーマを共同で行って参りましたが、そのひとつが今回の学位論文である「地下駐車場内の換気効率・必要換気量に関する研究」です。

今回の学位取得によって、ようやく研究者の仲間入りができたと思っております。今後は、後進の育成および社内の技術力向上に注力していきたい所存です。

最後ですが、私の学位取得に際し、多くの方々に励まし頂いたことを心より感謝致します。

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